奥出研究室 2003年度学術交流支援資金 成果報告書



研究課題:
電子教材作成

対象授業:
2003年度春学期
デジタルインターフェースデザイン、デジタルコミュニケーションプロデュース論

2003年度秋学期
デジタルコミュニケーション入門

氏名:
奥出直人

所属:
政策・メディア研究科



◇2003年度の各授業目標

2003年度は、奥出研究室の様々な試みやデザイン手法、プロデュース術などを学生に伝え修得してもらうために3つの授業を行った。

デジタルインターフェースデザインでは、デジタルコミュニケーションメディアをデザインするときに、一番の要である 「インフォメーション・アーキテクチャー」のデザイン手法の習得を目標とする。

デジタルコミュニケーションプロデュース論では、デジタルコミュニケーションプロジェクトを推進するためのプロデュース術の習得を目標とする。

デジタルコミュニケーション入門では、漠然とメディアを"作る"のではなく、調査、企画・設計、実装と言ったメディアデザインの基本を学ぶことで、魂がこもったメディアを"創る"ことを目標とする。

こ れらの授業目的を達成するために、理論をただ教えるだけでなく、グループワークでの実践課題を課すことで、学生が自学自修し授業目的を達成するようにし た。学生がこれらの実践課題を修得するために、CocoonサーバーやMovableTypeと言ったCMSを利用した電子教材の構築を行なった。具体的 には、詳細な課題の提供、講義資料、講義録、講義ビデオ、ならびに、参考資料を授業webにて提供し、履修者に自学自修できる環境として構築した。

これらの授業Webは、毎週の授業で「講義録・講義資料」「課題」「デモ・ビデオ・サンプル」「参考資料」をワンセットととし、ユーザーである受講者が、 「課題を行なうために、講義録・講義資料を見直し、デモ・ビデオ・サンプルを見て、さらに深く学ぶために参考資料を見て、課題を行う」という一連の流れを 行ないやすいように構成されている。


授業風景



◆デジタルインターフェースデザイン
http://www.ok.sfc.keio.ac.jp/2003/lecture/did/
第1回 インフォメーション・アーキテクチャーを明確にする
第2回 インターアクティビティと認知科学
第3回 知識の獲得 コンテキストデザインの方法について
第4回 モデル構築とストーリー:ユースケースへの道
第5回 インフォメーションアーキテクチャとオブジェクト指向分析
第6回 認知科学とオブジェクト指向分析?+設計
第7回 今までの振り返りとデモの作り方
第8回 評価の方法とデモの方法
第9回 中間デモ発表会1
第10回 中間デモ発表会2
第11回 最終発表へ向けて
最終回 最終発表


デジタルインターフェースデザイン
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◆デジタルコミュニケーションプロデュース論
http://www.ok.sfc.keio.ac.jp/2003/lecture/dcp/
第1回 プロジェクトとは何か
第2回 マーケティング感覚
第3回 アイデアの作り方
第4回 プロジェクトの設計方法
第5回 プロジェクト感覚・プロデュース感覚
第6回 ワークプレイス論
第7回 メディア思考
第8回 マーケット・イン
第9回 プロデュースと会計
第10回 最強組織のプロデュース
最終回 最終発表


デジタルコミュニケーションプロデュース論
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◆デジタルコミュニケーション入門
http://www.ok.sfc.keio.ac.jp/2003/lecture/dcg/
第1回 メディアとコミュニケーション
第2回 企画を立てる・イノベーションを演出する
     ・シネマトグラフィ1
第3回 民族誌という手法・シネマトグラフィ2
第4回 初期プレゼンテーション〜基本構想
第5回 モデル構築とストーリ
第6回 インフォメーションアーキテクチャとオブジェクト指向分析
第7回 今までの振り返りとプロトタイプの作り方
第8回 中間プレゼンテーション〜モデル・ファーストプロトタイプ
第9回 評価の方法、イノベーションを行う
第10回 プロジェクト術
第11回 21世紀のモノづくりに向けて
最終回 最終発表

デジタルコミュニケーション入門
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◇まとめと展望

CocoonならびにMovableTypeの使用により、web更新作業の時間短縮・分担化が達成された。
また、講義における受講者からの質疑応答の時間の前に、各受講者の課題について担当TA・SAと事前に話し合うことで、質疑応答時の議論の質を上げ、授業運営陣と受講者とのコミュニケーションをさらに密にすることが可能となった。

来年度は、今年作成した電子教材に加え、各チームの作品やチームwebを参考リソースとし、教材自体の質や受講者、教員、TA・SA間のコミュニケーションの質をさらに高め、学生が実践の中で様々なことを学べる授業を構成していく。